織絵屋の松山です。今回は徳川家の家紋にも使われている「葵紋」について述べます。

 

 

「葵紋」は双葉葵(フタバアオイ)という植物をデザイン化した文様です。

 

フタバアオイはハート形の葉を二枚ずつ付け、4月から5月にかけて可憐な花を咲かせます。

 

昔は日本全国で見られたそうですが、最近では少なくなっているようです。

 

日本最古の祭りとも言われる「賀茂祭」は、上賀茂神社と下鴨神社の合同例祭で、5月の15日に行われますが、加茂神社の神紋に「双葉葵」が使われていたことから、御所車や牛車などをフタバアオイの葉で飾られることから「葵祭」の呼ばれるようになったそうです。

 

後に、徳川家では葵紋を原型に「三つ葉葵(ミツバアオイ)」を家紋にしました。

 

 

葵は、古くは「あふひ」と呼ばれていましたが、フタバアオイは可憐な花を咲かせると、1日か2日でしぼんでしまい、その日にしか見られないことから「逢う日」、人と人との出逢いの大切さ、つまり「一期一会」のメッセージを表す文様と言えるのではないでしょうか?

 

「葵紋」の着物や帯に興味のある方は、気軽にお問い合わせ、またはご来店下さい。