織絵屋の松山です。竹と笹の違いは、竹の子が成長する途中で皮が落ちるのが竹で、皮が残るのが笹だそうです。

 

日本人は、古くよりおむすびや団子を竹の皮や笹の葉で包んで、腐るのを防ぎ、また、箸やカゴなど生活道具として利用し、竹はなくてはならないモノでした。

 

今回は、そんな竹の文様について述べます。

 

竹には、日本最古の物語と言われる『竹取物語』に代表されるように「子供」の意味があります。

 

以前、『松竹梅』の文様は「待つ・子供・産む」の意味で、早く元気な子供が生まれるのを待っているわ!というメッセージが込められているのですと述べました。

 

お正月の門松は、貴族が小松引きという行事で持ち帰った『子の日の松』を、新年の長寿祈願に飾ったのが始まりだそうです。

 

「竹取物語」が完成した平安中期以降、松と竹を一緒に飾るようになったと言われています。

 

これも年神様に子孫繁栄を願うものと言えます。

 

竹は3ヶ月ほどで親竹と同じ大きさまで生育する旺盛な生命力があります。ちなみに、かぐや姫も3ヶ月で年頃の娘に成長しました。

 

また、竹は節があり、その中は空っぽです。これは、腹に一物がない高潔さと節操を意味します。

 

このような意味がある竹も文様は、今でも着物や帯の文様としてたくさん使われています。