織絵屋の松山です。前回に続きますが、漉いた和紙を柿渋で貼り合わせた「型地紙」に、伊勢型紙の彫師が文様を彫っていきます。彫り技法には、「錐彫り」「突き彫り」「道具彫り」「縞彫り」があります。

 

これらの彫り技法で完成したものが伊勢型紙です。

 

伊勢型紙を使って染められたものが伊勢型小紋、または江戸小紋と呼ばれます。

 

昭和30年、伊勢の型紙職人の6名が人間国宝に認定された時、同時に人間国宝に認定されたのが東京の染め師・小宮康助氏です。氏が人間国宝の打診をされたとき「そんな名誉は伊勢型紙の彫師に与えるべきだ」と言ったという話は有名です。

 

そんな経緯もあり、他の伊勢型小紋と区別して「江戸小紋」という名称が生まれました。

 

現在では、伊勢型紙を使って東京で染められた小紋が江戸小紋、京都や他で染められた小紋が伊勢型小紋と呼ばれています。

 

どちらにしても、伊勢型紙を彫る技術も、その型紙を使って染める技術も大変な技といえます。

 

京都に「染処・古今」という染工房があります。人間国宝の遺作の伊勢型紙を使って染める唯一の工房です。「染処・古今」が人間国宝の名を使って高額で販売しないことから、故人の遺族から一任されたそうです。

 

今月13日(日)~15日(火)まで、店内にて古今の安江社長に来ていただき、『伊勢型小紋 人間国宝三人展」を開催します。

 

実際に、人間国宝が彫った伊勢型紙を見ることができます!興味のある方はお問い合わせ、またはご来店ください。