織絵屋のブログ
07/09: 帯のいわれ
織絵屋の松山です!今回は帯について述べます。
古くより、「帯は格上」、「裸にも帯」、「きもの一枚に帯三本」など、帯にまつわる多くの言葉があります。
これらは、「着物姿においては、何よりも帯が大切ですよ。」という教えでありますが、なぜ、そんな言葉が生まれたのでしょうか?
古来、日本人は長いものには霊的パワーが宿っており、龍神の化身であると考えていたようです。
江戸初期まで、紐状だった細い帯は、庶民が豊かになった江戸中期には、より霊力が強いであろう幅広の帯に変化していきました。
現代でも、結納金は『御帯料』と書かれています。これは、「新しい家族を守ってくれる霊力のある帯を揃えて嫁いで来て下さい。」という意味があるのです。
帯は大切な夫や子供たちを病気やケガから守ってくれる御守りの意味があったのです。ですから、夫や子供たちが大ケガをしたり、大病を患うと、帯の霊力が衰えたと考え、夫人は帯を新しいものに買い替えていたのです。
また、帯には吉祥文様や有識文様が織り込まれています。これも帯の霊的パワーを高めるためだと思われます。
そのような帯のいわれや帯に織り込まれた文様の意味などを知れば、もっと着物を着る楽しみが増えるのではないですか?