織絵屋の松山です。日本文化は結びの文化と言われます。その最たるものが帯です。そして、どんな着物でも帯を締めなければ完成しません。

 

 

さて、結婚の結納の目録を見てみると、結納金は「御帯料」と書かれています(地方によっては御小袖料)。

 

これには、どういう意味があるのでしょう。

 

一つには、帯は家と家、人と人を結び合わせ、幸せを呼び寄せるという意味があります。

 

二つには、「振袖のいわれ」でも述べましたが、古来、日本人は長いものに霊力が宿ると信じていました。

 

それゆえに、「この帯料で新しい帯を買い揃えてから嫁いで来て下さい。その帯が、あなたの新しい家族となる夫、やがて生まれてくる子供を病気やケガから守ってくれずはずです。」という思いが込められているのです。

 

ですから、昔は、夫や子供が大病したり、大ケガした時には、その帯の霊力が弱くなったと考え、新しい帯に買い替えたのです。

 

現代でも、女性の大厄33歳のときには、母親が新しい帯を贈って厄除けとする風習が残っています。

 

これらのことから、「着物1枚に帯3本」「裸にも帯」などの言葉が生まれたのです。

 

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